eラーニング・プログラム第8回
第8回 音の高さ(その2)
<楽音と周波数の関係性>
オーケストラや吹奏楽団の演奏をする際は、まず、楽器同士の音程を合わせる「チューニング」を行います。
一般的にはその時、最もチューニングが難しいとされる管楽器「オーボエ」がラ(Aとも言う)の音を出し、他の楽器もそのラ(A)に音程を合わせてチューングをします。この時、オーボエが出しているラ(A)の音を周波数で表すと440Hzなのです。
オーケストラによってはA=442Hz、場合によってはA=445Hzというように、わざと若干音程を高めに合わせて、演奏が派手に聞こえるようにしていますが、国際標準としては、A=440Hzと決まっています。
<周波数と1オクターブの関係性>
1オクターブというのは、例えば「ド(C)」の音からドレミファソラシと上がっていって、次の「ド(C)」まで上がると、「音程が1オクターブ上がった」ということになります。
音程が1オクターブ上がると、周波数は2倍になります。(覚えてください)
逆に、音程が1オクターブ下がると、周波数は1/2(半分)になります。(もちろんこれも覚えてください)
では皆さんにここで問題です。
Q1: 440Hzの3オクターブ上の音は、440Hzと同じラ(A)の音ですが、周波数で言うとなんヘルツでしょうか?
A1: (答えは解説の下)
これを間違える人の大半が、1320Hz、または1760Hzとお答えになります。
1320Hzと答えた方々は、440×3=1320 という答えの導き方をしていますね。1760Hzと答えた方々は、その1320Hzを440Hzに足したのですね?
はい、どちらも間違いです。
正しい考え方は以下のようになります。
まず440Hzの1オクターブ上は周波数が二倍なので880Hz。これを間違える人はいないでしょう。
880Hzの1オクターブ上は周波数が二倍なので1760Hz。これでやっと2オクターブ上になりました。
1760Hzの1オクターブ上は周波数が二倍なので3520Hz。ということでこれが正解になります。
A1:3520Hz
Q2: 440Hzより3オクターブ下の音もやはりラ(A)の音ですが、周波数で言うとなんヘルツでしょうか?
A2: (答えは解説の下)
これはもう簡単ですね?
440Hzの1オクターブ下は周波数が1/2なので220Hz。
そのさらに1オクターブ下は周波数が1/2なので110Hz。これで2オクターブ低くなりました。
もう1オクターブ下は周波数が110Hzの1/2なので55Hz。これが正解となります。
A2:55Hz
いかがでしょうか?
周波数と音程の関係性が少しつかめてきたのではないでしょうか。